モスクワ日本文化センター
モスクワ日本文化センターでは、未来を担う子供たちに日本文化を身近に感じてもらおうと、昨年9月より、現地の学校で日本文化の出前講座を実施しています。日本文化の専門家にお願いして、生け花、茶道、書道、折り紙などの日本文化のデモンストレーション、ワークショップを実施しました。モスクワ在住の日本人の方に講師を依頼することもありますが、モスクワにはロシア人の日本文化専門家がたくさんいます。生け花の先生、茶道の先生、折り紙の先生はロシア人です。また、ロシアでは武道が盛んなので、剣道、柔道、空手、合気道のロシア人の先生もいます。ちょっと変わったところでは、「和音」というロシア人音楽家による邦楽グループもあります。
9月に開設した当センターのホームページで希望校の募集を始めましたが、あっという間に当初予定していた10校を超える申し込みがありました。募集を締め切ったあとも、「今度はいつ募集しますか」という問い合わせが多くありました。
昨年の9月から12月の間に、9校でこの出前講座を実施し、子供たちにも先生方にも大変好評でした。特に折り紙は大人気です。9校中4校で折り紙講座が実施されました。日本語を知らない子供たちが、書道のワークショップに参加したこともありました。書道道具の珍しさに目を輝かせ、「文字」を書いているというよりは「絵」を書いている感覚で楽しんだようでした。このように、日本語を学ぶ子供たちが対象の場合もありますが、多くの子供たちは日本語を知りません。出前講座で初めて日本文化に触れたという子供たちもたくさんいます。参加した子供たちからは、近寄りがたかった日本が身近になったという感想も寄せられました。
今年の1月から再募集を始めましたが、すでに10校から希望が寄せられています。これからも、できるだけたくさんの学校に、日本文化をお届けしたいと考えております。